こんにちは! ドリブラーの藤本みどりです!!
レギュラーステージも残るところ36試合! ボルテージが上がってまいりました。
この記事では、私が独自にシミュレーションして算出した、各チームの優勝確率などのデータを公開します。
この記事は連載記事で、レギュラーステージを36試合ごとに第1部〜第6部に等分し、各部が終了するごとに投稿しています。
各部の日程は次のとおりです。
- 第1部:2024/9/16〜2024/10/15(#1〜#36)
- 第2部:2024/10/17〜2024/11/15(#37〜#72)
- 第3部:2024/11/18〜2024/12/17(#73〜#108)
- 第4部:2024/12/19〜2025/1/24(#109〜#144)
- 第5部:2025/1/27〜2025/2/25(#145〜#180)
- 第6部:2025/2/27〜2025/3/28(#180〜#216)
Part 5(この記事)では、第5部終了時点のデータを掲載します。
↓関連記事↓
Part 1
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 1 - 藤本みどりのひとりごと
Part 2
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 2 - 藤本みどりのひとりごと
Part 3
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 3 - 藤本みどりのひとりごと
Part 4
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 4 - 藤本みどりのひとりごと
Part 5(イマココ)
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 5 - 藤本みどりのひとりごと
Part 6 レギュラー振り返り編
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 6前編(振り返り編) - 藤本みどりのひとりごと
Part 6 セミファイナル以降の展望編
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 6後編(今後の展望編) - 藤本みどりのひとりごと
Part 7(セミファイナル結果)
Mリーグの各チームの優勝確率を計算してみる Part 7(〜セミファイナル) - 藤本みどりのひとりごと
また、2025-26シーズンのシミュレーション結果を「Mリーグ2025-26シミュレーション」カテゴリに投稿しています。こちらも是非ご覧ください。
計算方法
未完了試合にランダム生成した最終スコア*1を当てはめるシミュレーションを繰り返して、優勝確率、ファイナル進出確率、セミファイナル進出確率などを計算します。
この最終スコアは、4人の最終持ち点がそれぞれ同じ正規分布に従うという仮定のもとにランダム生成されています。*2
しかし、実際の最終持ち点分布は正規分布と微妙に異なりますし、条件戦では条件次第で正規分布と全く違った分布に従うことが予想されます。*3
そのため、この記事の数値は実際の状況と異なる可能性があります。
このことをご了承の上でご覧ください。
計算結果
この記事でお見せするのはすべて第5部終了時点、すなわち2025年2月25日の試合終了時点(第180試合終了時点)の数値です。
#Mリーグ 2/25(火)試合結果
— Mリーグ/プロ麻雀リーグ (@m_league_) 2025年2月25日
1⃣試合目
1位 大介(BEAST)+59.3
2位 堀(サクラナイツ)+5.4
3位 瑞原(Pirates)▲15.9
4位 浅見(ドリブンズ)▲48.8
2⃣試合目
1位 園田(ドリブンズ)+61.5
2位 仲林(Pirates)+15.0
3位 内川(サクラナイツ)▲27.1
4位 大介(BEAST)▲49.4
▼見逃し視聴はこちらをクリック!
計算結果を見る前に、チームスコアの推移を確認しましょう。

現時点でのチームスコアランキングは次のとおりです。一番右の列は、第5部期間*4中の増加量です。
| 順位 | チーム名 | チームスコア | 第5部の増加量 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドリブンズ | 888.7 | -56.4 |
| 2位 | フェニックス | 482.4 | -14.0 |
| 3位 | Pirates | 472.5 | +186.5 |
| 4位 | 麻雀格闘倶楽部 | -36.3 | -8.4 |
| 5位 | 雷電 | -93.0 | -110.1 |
| 6位 | ABEMAS | -203.3 | +100.5 |
| 7位 | 風林火山 | -329.4 | +34.5 |
| 8位 | サクラナイツ | -394.6 | -194.3 |
| 9位 | BEAST | -827.0 | +61.7 |
これを参考に以下の結果を見ると分かりやすいです。
①順位確率
では、計算結果の発表に移ります。
各チームが各順位になる確率(順位確率と呼ぶことにします)は以下のとおりです。


青=Pirates、緑=ドリブンズ、桃=サクラナイツ、黒=風林火山、金=ABEMAS、赤=麻雀格闘倶楽部、青緑=BEAST、黄=雷電、橙=フェニックス
ドリブンズ、フェニックス、Piratesは1〜4位の順位確率が高く、盤石な位置に立っています。
麻雀格闘倶楽部、雷電はともに5, 6位の順位確率が高いです。
不安定な位置にいるのがABEMAS。6位と7位の順位確率がほぼ同じで、7位以下に転落する確率もそれなりにあります。
風林火山とサクラナイツは7, 8位の順位確率が高いです。特にサクラナイツは8位の順位確率が50%近くまで高まっており、後がありません。
BEASTは厳しい。最下位確率が9割を超えました。
②優勝確率
優勝確率の推移は下のグラフの通りです。

続いて、現時点での優勝確率ランキングです。一番右の列は、第5部期間中の増加量です。
| 順位 | チーム名 | 優勝確率 | 第5部の増加量 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドリブンズ | 37.8% | -1.8% |
| 2位 | フェニックス | 21.1% | -0.0% |
| 3位 | Pirates | 20.8% | +6.0% |
| 4位 | 麻雀格闘倶楽部 | 7.2% | -0.1% |
| 5位 | 雷電 | 6.1% | -2.1% |
| 6位 | ABEMAS | 4.0% | +1.3% |
| 7位 | 風林火山 | 1.9% | -0.1% |
| 8位 | サクラナイツ | 1.2% | -2.9% |
| 9位 | BEAST | 0.0% | -0.0% |
首位・ドリブンズがここに来て足踏み。40%付近を推移していた優勝確率は、2月10日の連続ラス*5で3.7%減少し、以降37%付近にとどまっています。
その隙をつくのはPirates。第5部期間中に優勝確率を6.0%も増やし、20%の大台に乗せました。
2位・フェニックスは現状維持。一時は15%台まで減らしていましたが、大トップ2発で復帰しました。
③ファイナル進出確率
ファイナル進出確率の推移は下のグラフの通りです。

続いて、現時点でのファイナル進出確率ランキングです。一番右の列は、第5部期間中の増加量です。
| 順位 | チーム名 | ファイナル進出確率 | 第5部の増加量 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドリブンズ | 97.0% | +0.4% |
| 2位 | フェニックス | 85.9% | +2.1% |
| 3位 | Pirates | 85.4% | +14.2% |
| 4位 | 麻雀格闘倶楽部 | 45.1% | +1.9% |
| 5位 | 雷電 | 38.8% | -8.8% |
| 6位 | ABEMAS | 26.2% | +8.7% |
| 7位 | 風林火山 | 12.9% | -0.5% |
| 8位 | サクラナイツ | 8.7% | -17.8% |
| 9位 | BEAST | 0.1% | -0.3% |
Piratesのファイナル進出確率が大きく上昇しました。
実は第5部のPiratesの躍進で一番値が大きくなった確率的指標がこのファイナル進出確率になります。すでにセミファイナルステージを有利に進めるための争いが始まっています。
ドリブンズやフェニックスはチームスコアこそ減らしましたが、ファイナル進出確率は上昇しました。-50ptで36試合を消化できたら上々ということでしょう。
中位チームは全体的に停滞気味。この時点でセミファイナル進出確定圏内に入れなかった以上セミファイナル進出争いを意識せざるを得ず、進出後のことに目を向ける余裕は無いでしょう。
上位3チームが盤石なので、セミファイナルステージは3チームで1つの席を争う厳しい戦いになりそうです。
④セミファイナル進出確率
セミファイナル進出確率の推移は下のグラフの通りです。

続いて、現時点でのセミファイナル進出確率のランキングです。一番右の列は、第5部期間中の増加量です。
| 順位 | チーム名 | セミファイナル進出確率 | 第5部の増加量 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドリブンズ | 100.0% | +0.0% |
| 2位 | フェニックス | 100.0% | +0.3% |
| 3位 | Pirates | 100.0% | +2.1% |
| 4位 | 麻雀格闘倶楽部 | 89.7% | +7.9% |
| 5位 | 雷電 | 84.0% | -1.3% |
| 6位 | ABEMAS | 65.8% | +23.7% |
| 7位 | 風林火山 | 35.8% | +2.6% |
| 8位 | サクラナイツ | 24.5% | -34.5% |
| 9位 | BEAST | 0.3% | -0.8% |
サクラナイツ、撃沈。1月24日〜1月31日の1週間で6戦4ラス、271.5ptを失いセミファイナル圏外に転落しました。その間減らしたセミファイナル進出確率は-41.6%でした。
それ以降は現状維持に甘んじています。
ABEMASが大躍進を遂げました。特に2月17日に松本選手が今季初トップを獲得してからはセミファイナル進出確率80%台を継続的にマークしていました。
しかし、2月24日の連続ラスが大きな痛手となり、現在は65%付近を推移しています。
風林火山は浮き沈みが激しく、不安定でした。2月6日にABEMASに近づき、セミファイナル進出確率47.8%を記録しましたが、直後にABEMASにトップ・ラスを決められ大きく後退。
2月13日に連続ラスを引いて更に20%付近まで後退しましたが、2月24日にABEMASにトップ・ラスを喰らわせて35%付近まで復帰しました。
特集:セミファイナル争いの展望
4位以下の各チームのレギュラー終了時チームスコアとセミファイナル進出確率との関係をグラフで表しました。進出確率が50%になる最終チームスコアをボーダーと称し、グラフと併せてお送りします。
※図ごとに横軸の値が異なることにご注意ください。
[4位・麻雀格闘倶楽部]

[5位・雷電]

[6位・ABEMAS]

[7位・風林火山]

[8位・サクラナイツ]

[9位:BEAST]

また、6位・ABEMAS、7位・風林火山、8位・サクラナイツのセミファイナル進出について、追加シミュレーションを実施しました。

これによれば、上記3チームのうち1チームがセミファイナルに進出する確率は74.2%、2チームが進出する確率は25.2%です。
確かに3チームで残り1席を争うことになる可能性は高いものの、4位・麻雀格闘倶楽部か5位・雷電のどちらかが敗退する確率がまだ1/4程度もあることを考えると、この2チームも決して気が抜けません。
⑤レギュラー優勝確率
今シーズンからレギュラーステージの優勝チームに賞金300万円が贈られます。
レギュラー優勝確率推移は下のグラフの通りです。

続いて、現時点でのレギュラー優勝確率のランキングです。一番右の列は、第5部期間中の増加量です。
| 順位 | チーム名 | レギュラー優勝確率 | 第5部の増加量 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドリブンズ | 88.8% | +3.6% |
| 2位 | フェニックス | 6.0% | -5.0% |
| 3位 | Pirates | 5.2% | +2.0% |
| 4位 | 麻雀格闘倶楽部 | 0.0% | -0.2% |
| 5位 | 雷電 | 0.0% | -0.3% |
| 6位 | ABEMAS | 0.0% | -0.0% |
| 7位 | 風林火山 | 0.0% | -0.0% |
| 8位 | サクラナイツ | 0.0% | -0.0% |
| 9位 | BEAST | 0.0% | -0.0% |
ドリブンズはチームポイントを落としたものの、2着ヨシ戦法が功を奏してレギュラー優勝確率は増加しました。
一方、フェニックスが大きく後退。レギュラー優勝確率がほぼ半減しました。
追い上げるのがPirates。ドリブンズとの確率差こそ広がったものの、終盤までレギュラー優勝の可能性を残すことができました。
特集:レギュラー優勝争いの展望
上位3チームのレギュラー終了時チームスコアとレギュラー優勝確率との関係をグラフで表しました。優勝確率が50%になる最終チームスコアをボーダーと称し、グラフと併せてお送りします。
※図ごとに横軸の値が異なることにご注意ください。
[1位・ドリブンズ]

[2位・フェニックス]

[3位・Pirates]

⑥個人成績
選手それぞれの個人成績は下表のとおりです。

VPAは「その選手の対局試合で自チームの優勝確率がどれだけ増えたか」を表す数値です。この数値が大きいほどその選手が自チームの優勝に貢献したと言えます。
同様に、FPA、SPA、RVPAは、それぞれ自チームのファイナル進出、セミファイナル進出、レギュラー優勝への貢献度の数値です。
今負けが混んでて数値が低い選手もいますが、シーズン終盤の「勝てば進出、負ければ敗退」という大一番で勝てば一発でプラスに転じる指標です。
そのため、選手の実力というより、その選手が「持っていた」かを表す指標であると言えます。
自チームの優勝に最も貢献した選手はフェニックス・竹内元太選手で、VPAは+14.3%です。
竹内選手は個人スコアがトップですから、順当な結果であると言えます。
自チームのファイナル進出に最も貢献した選手もフェニックス・竹内元太選手で、FPAは+31.9%です。
これも同様に順当な結果であると言えます。
自チームのセミファイナル進出に最も貢献した選手はABEMAS・白鳥翔選手で、SPAは+46.2%です。
第5部期間中も7戦3トップ+155.0pt (SPA +25.2%) と勢いは衰えず。一人でセミファイナル進出確率を50%近く押し上げる様はまさにエース・オブ・エースの風格です。
自チームのレギュラー優勝に最も貢献した選手はフェニックス・竹内元太選手で、RVPAは+31.4%です。
2月25日第2試合*6に園田選手がトップを獲得してRVPAを5.6%も増やし、一気にRVPAランキング第2位に躍り出ました。果たしてRVPA王を獲得するのは誰なのでしょうか。
⑦試合の重要度(IMP)
試合の重要度(以下、IMP)とは、「ある試合で、あるチームの優勝確率*7がどれほど変動しやすいか」を確率の変動量の標準偏差(のような値)で表した指標です。
優勝確率が変動しやすい(=IMPが大きい)ほど、そのチームが優勝するためにその試合の勝ち負けが重要であると言えます。
Mリーグの試合の重要度を定量化してみた - 藤本みどりのひとりごと
Mリーグの試合の重要度を可視化してみた - 藤本みどりのひとりごと
第5部までのIMPは次のグラフの通りです。



レギュラー終盤なので、IMP for Semifinalに焦点を絞って説明します。
注目すべきは明日(2月27日)の試合*8です。
この日の第1試合は、全チームのIMP for Semifinal合計値(以下、IMP合計値)が今季最大になります。特に風林火山のIMPは8.9%で、1チームのIMPとして今季最大の値です。
この1試合だけでセミファイナル進出確率が10%以上上下するチームがあってもおかしくありません。
また、第1試合で風林火山やサクラナイツが勝ったり、麻雀格闘倶楽部や雷電が負けたりした場合、第2試合のIMP合計値は更に大きくなることが予想されます。
ここで下位チームが2トップ獲ったり、上位チームが2ラス引いたりしたら、とんでもないことになるかもしれません。要チェックだ!
第5部で最もIMP合計値が大きかった試合は1月28日第2試合*9でした。
この試合でトップを獲ったABEMASはセミファイナル進出確率を11.0%増やし(41.0%→52.0%)、ラスを引いたサクラナイツは9.6%減らしました(55.4%→44.8%)。
以上です。ではでは。